見破れるか『1899』ネタバレ解説・感想・あらすじ/1899 (2022)
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どーも、騙されるの大好きな丸山です。 今回は『1899』ですよ。
『1899』はNetflixオリジナルドラマです。豪華客船に世界中のゲストが集うシーンから始まります。
ただの時代劇なら興味はなかったのですが、
イメージ画像の三角に貼り付いた海を見ると、
「ただの時代劇ではなさそうだな」と思って観てみました。
そしたら大当たり!
これは何ですか?
「SF」です。
まだ観ていない人には内緒なんですけど。
主演は?
エミリー・ビーチャムです。
知的で聡明な印象です。
その他は?
- アナイリン・バーナード:ダニエル
- アンドレアス・ピーチュマン:船長
鑑賞時間は報われる?
SF好きなら報われる事は間違いないのですが、
最低でも3シーズンぐらい続かないと完結しないと思うので、
次が待てない人は数年寝かせてもいいかもしれません。
あらすじは?
豪華客船で遠征中の人々の船内での生活が描かれます。
時折、妙な映像が差し込まれます。
何かがおかしい…。
しばらく経つとまた、妙な映像が差し込まれます。
何かがおかしい…。
やがて船内に妙な道が現れ、
ここが現実なのかどうかが分からなくなっていきます。
みどころは?
行きつく先が謎
シーズン1においては、SFである事すら最後まで分からないという
テーマ自体を隠す(最近よくある)手法が取られています。
ヒントは、Netflixドラマ『ダーク』のクリエイターが作ったという事。
あのドラマのクリエイターなら、ただの時代劇で終わるはずがありません。
しかし、ただの時代劇だと思って観始めるのもありなんです。
とても丁寧に作られていて、クオリティが最高レベルのNetflixオリジナルとなっています。
人物描写が細かい
複数の人物が主人公のドラマのように、
主要人物ごとに着目したストーリーがあります。
『マグノリア』のような群像劇が好きな人にもいいかもしれませんね。
また、世界中の役者が参加する、複数言語で会話されるドラマとなっています。
こんなに凝ったドラマはなかなかありませんね。
監視システム
途中から、船内が別の空間と繋がっている事や、
何らかの監視を受けている事が分かります。
なぜ船内に地上があるのでしょうか?
謎めいた展開で、ラストまで一気見したくなります。
結末
とても興味深い結末となります。
船でも過去でもなく、
はるか未来が現実と分かりました。
しかしここからは次のシーズンを待たねばなりません。
オススメポイント
人にオススメする時は、SFである事を伏せてあげてくださいね…。
まして、VRである事も先に教えるのはなしです。
『ダーク』が好きな人ならきっと気に入ってくれるでしょう。
続編はある?
『ダーク』のクリエイターに発注された時点で、
最後まで決定しているのは間違いないと思います!
途中打ち切りの心配もなく、
安心して観る事ができます。
ダークはドイツのNetflixオリジナルドラマで、現在も人気の大ヒットドラマです。3シーズン完結でした。
どこで観れますか?
Netflixオリジナルなので、Netflixでどうぞ。
ラストの意味
ドラマの舞台はタイムリミットが来たことでリセットされ、
人物は全て記憶が初期化され次のループに備えて消されます。
これはこの世界が全てVR=仮想現実の中であったためです。
人物は海に身投げしていく事で初期化されるのですが、
主要人物だけは対象外でした。
このメンバーは、最後に少しだけ映る、
宇宙船内のような部屋にいる人達です。
その理由はまだ明らかになっていませんが、
何かの目的のために、複数の人物が1つのVR世界の中に閉じ込められ、
何かの答えを得ようとしていたようです。
VRの中に答えがあるのか、閉じ込める事自体が目的なのかは今後分かるでしょう。
最後に映ったあの状態こそが唯一の「現実」であり、
それ以外の全ての映像は、機械に繋がれて見せられていた、
CGの世界だったのです。
CG、VR、AR
それぞれの違いを簡単に見ていきましょう。
CG=コンピュータグラフィックス
パソコンで描画された映像の事です。
基本的に、3DCGの事を指します。
3DではないCGには、2DCGがあります。
2DCGの代表はアニメです。アニメには主にセルアニメとCGアニメがあります。
しかし、CGアニメも主流は3DCGですね。
VR=仮想現実
これには2つのタイプがあり、
実現しているのはVRヘッドセットを装着する方法です。
視界に見えているのが全てCGとなります。
もう1つは、
肉眼ではなく脳に信号を送って見せる方法で、
こちらはまだ実現していないSFテーマです。
『1899』が採用しているのがこのタイプです。
あえて名前を付けるならば、
実現しているものは肉眼型VR、
まだ実現していないものが脳内型VR、
という感じです。
AR=拡張現実
『1899』には登場しない、余談として紹介するものです。
肉眼視界にCGを追加するというスタイルであり、
視界が全てCGとなるVRとは全く異なります。
こちらはCGを表示できるメガネを頭部に装着するタイプが市販されていますが、
SF映画の中では、
コンタクトレンズにCG表示機能が付いているものを付けたりします。
未来はこれが主流になるかもしれません。
小型化やバッテリ問題などから、現代ではまだ実現不可能です。
ヘッドセット型のAR製品はまだ完成度が未熟で、実用性が低いのが現状です。
200年
宇宙船のコンピュータ画面に映った情報から、
現代は2099年だと分かりました。
船の舞台である1899年は200年前です。
我々の時代より70年ほど未来がドラマの舞台のようです。
続編では再度、過去が舞台となるのか
それとも2099年が舞台となるのか。
期待が膨らみます。
巨大な宇宙船で宇宙にいる事から、
宇宙が舞台となる可能性もあり、
VRの枠を超えた壮大な物語になるのかもしれません!
余談ですが
本作は、制作手法にもVR的なものが採用されました。
それは、「ボリューム」という新技法です。(紛らわしい名前ですね…)
数年前に、大型スクリーンの前で役者が演じるという新手法として紹介されていたものですが、
それを実際に採用したのがこのドラマ『1899』です。
メイキングを見れば、どのようなものか分かりやすいです。
www.netflix.com
「ボリューム」を採用する事で、コロナ状況下での撮影のハードルを乗り越えて、世界中の役者が集まる作品を作りやすくなったんだとか。
「ボリューム」のメリットは、スクリーン側の映像の発光が役者に映り込むため、
夕日のシーンなら夕日が自然に当たり、CG合成よりもライティングがリアルになるのだそうです。制作にはある程度の技能的熟練を要するみたいですが、
今後よりよい作品が増えていくといいですね。
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