残された謎『家をめぐる3つの物語』ネタバレ解説・感想・あらすじ/The House (2022)
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どーも、家具になりたくない丸山です。 今回は『家をめぐる3つの物語』ですよ。
『家をめぐる3つの物語』は、1つの家の3つの時代を描いたストップモーションアニメのNetflixオリジナル映画です。
この映画は何ですか?
「アンソロジー」です。
元はミニシリーズが検討されたものの、
結果的に1本の映画にまとめられたのだとか。
あらすじは?
3つの物語になっています。
1.内側で聞こえて紡がれるウソ/Ⅰ:And heard within, a lie is supun
2.敗北の心理にたどり着けない/Ⅱ:Then lost is truth that can't be won
3.もう一度耳を傾けて太陽を目指して/Ⅲ:Listen again and seek the sun
1.内側で聞こえて紡がれるウソ
父親が元貴族の一家は小さな家で生活していました。
ある日建築家から家と土地を贈られます。
食事までも用意されるそのお屋敷は、
住み始めてからも改築が繰り返されます。
何かがおかしい…。
カーテンを欲しがる母。
暖炉を気に入る父。
何かがおかしい…。
2.敗北の心理にたどり着けない
虫注意!
めっちゃくちゃ大量に害虫が出てきます。
虫嫌いにはトラウマな映像なので観ないほうがいいかもしれません。
家を売りに出す擬人化されたネズミ。
内覧の反応はイマイチです。
しかし妙な動物が勝手に住み着き始めます。
そしてまた害虫が現れて…
3.もう一度耳を傾けて太陽を目指して
擬人化された猫の物語です。
家を修繕しようと試みる主人公ですが、
思うように進みません。
洪水の被害も深刻です。
家はどうなってしまうのでしょうか。
みどころは?
「Ⅰ」はホラーテイスト強めに感じました。
個人的にはこの「Ⅰ」だけ観れば満足です。
人間の物語はこのパートだけです。
「Ⅲ」の結末は清々しい気持ちになれます。
評価の理由
「Ⅱ」は虫が多すぎて嫌でした。
ただし、虫のミュージカルシーンは既視感のある悪夢のようで楽しいです。
「Ⅲ」はもう脳が疲れてしまったのと、
擬人化猫の物語はすっと入ってきません。
人間の物語だったら良かったのに…。
このパートが好きという人もいますけれど、
僕の中では「Ⅰ」で終わってしまいました。
「Ⅲ」は物語としては良いのですが、
猫だとどうも…。
どこで観れますか?
Netflixオリジナルなので、Netflixでどうぞ。
同じ家なの?
公式のあらすじによれば、同じ家の3つの時代のはずなのですが、
「Ⅰ」は丘の上の屋敷という感じなのに対し、
「Ⅱ」は町中の少し大きめの一軒家。
「Ⅲ」は景色が水没していて場所が不明。
そんな感じなので、本当に同じ家なのか観ていて実感が持てませんでした。
もしかしたら、「Ⅱ」では減築されて一部しか残らなかったのかもしれません。
それとも、脚本家は一人ですが監督が三人なので、
設定上は同じ家だけれど、
作画上は異なる外観になっているだけなのかもしれません。
見た目の統一感がないため、
同じ家での3つの物語という感覚で観る事ができませんでした。
登場人物が人間だったりネズミと動物だったり猫だけだったり、
というばらつきも、
異なる3つの時代を観ているという点から乖離感が強いです。
この辺を気にしない人には高評価、
気にする人にはイマイチと評価が分かれるのかもしれません。
残された謎
「Ⅰ」で改築を続ける建築家、
フォン・ションベック。
「Ⅱ」では通りの名前がフォン・ションベック。
街を作ったのでしょうか。
姿を現さない謎の存在ですが、
恐らく建築家は思い通りに家の建築を終える事ができたのでしょう。
では、「Ⅲ」の結末にある、
レバーを押す事で家のてっぺんが風車になる仕組みも、
建築家が仕込んだのでしょうか?
もしそうだとしたら。
世界の洪水、家の脱出機構、
これらは建築家が予期して仕込んだのかもしれないと考えると、
本作の印象は全く違うものになるでしょう。
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