お母さん…『邪悪は宿る』ネタバレ解説・感想・あらすじ/Separation (2021)
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どーも、体が柔らかい丸山です。今回は『邪悪は宿る』ですよ。
引用:https://www.imdb.com/title/tt9173154/mediaviewer/rm4132622081/ |
『邪悪は宿る』は2021年のアメリカのホラー映画です。妻と親権争いとなった父と娘に訪れる何者かの恐怖を描きます。
この映画は何ですか?
「不気味」です。
鑑賞時間は報われる?
概ね報われると思いますが、
凄く怖そうに見えて実はあまり怖くありません。
純ホラーファンには少し物足りないかもなのです。
エンドロール
エンドロールが始まった後にも本編映像が少し続きます。
止めずに最後まで観ましょう。
あらすじは?
スランプにあえぐ父ジェフ。
奇妙な絵を描く娘。
親権争いのさなか、逝ってしまう妻。
家族は不気味な何かに襲われ、
恐ろしい結末を迎えます。
みどころは?
妻の事故がきっかけで事態が悪化していきますが、
そもそも父親の作品が不気味だったり、
謎の存在が怖かったりと
複数の恐怖要素が楽しめる映画です。
怖すぎないホラーのほうが好みな人にマッチしそうです。
グリズリーキン
父親は過去に人気作がありました。
「グリズリーキン」です。
しかしその見た目は人気作とは思えないほど異様な不気味さを放っています。
本作の雰囲気を盛り上げる優れた要素です。
あの人
最近いろんな映画に登場する、
異常な軟体動作をする人物が本作にも現れます。あれって中身は全員同じ役者なのかなぁと想像してます。
これ、一体何者なのでしょうか…。
予想外の結末
急に判明する謎の正体。
ミステリー要素も楽しめるホラー映画です。
どこで観れますか?
Netflixで観ました。
一般作なので、Netflix以外でも観れるかもしれません。
今回の邦題
『邪悪は宿る』って…はて?
セパレーションでいいんじゃないでしょうか?
Netflixオリジナルみたいなネーミングセンスですが、
本作は一般作なんですよね。
なんでそうなった…。
セパレーション
セパレーションの意味は分断とか引き裂きです。
主人公一家は夫婦が離婚しますから、
家族の状況を指しているとも考えられますし、
妻の死によって生と死に分断された事も含まれそうですね。
ええ、邦題にはそれらの意味が全く含まれません。
今回も邦題のセンスについて考えざるを(以下略
ストレートな感想
せっかくの怖い題材を活かしきれていない印象ですね。
役者 or 監督の力量不足でしょうか…キャストの問題でしょうか…
それとも、こういうおとぎ話のようなソフトなホラー感をあえて狙った作品なのだとしたら、その狙い通りに作られていると思います。
ホラー映画は、怖ければ怖いほどみんなが喜ぶわけではありません。僕は喜びますけど。
怖すぎる事は話題性がありマーケティング上は有利ですが、怖すぎないホラーは現代人にはよりマッチする面もあります。
特に純ホラーではなく、複数のジャンルをミックスしたようなミステリーホラーとか、サスペンスホラーなど。
そういったミックスホラーでは、怖すぎる事は武器にならないのです。
その意味で言うと、
このぐらいのソフトなホラー感はホラーファン以外にも観てもらえる、よりオルタナティブな作品として受け入れられやすいのかもしれませんね。
演出としては、画面が真っ赤になるシーン、不気味なものに追われるシーンなど、
かなり怖そうな武器を複数持ちながら、
マイルドなホラーにとどめているのは意図的と見るべきでしょう。
ただ1つ、
あの軟体役者はイマイチ飲み込めません。
グリズリーキンの登場人物のリアル化なのかもしれませんが、
ぐりぐりと関節を回しながら近寄ってくる場面は非常に恐怖!
と思いきや、まったりと接近するだけで何も怖い事をしてきません。
あれだけ不気味な姿なので、もう少し怖い演出にして良かったんじゃないかなと思います。
一方で、
女性の幽霊の正体はどうやら母親だったわけですが、
軟体ピエロのようなその他のクリーチャーは、一体何者だったのでしょうか。
その根源が分かりません。
根源の謎
母の幽霊は、母の恨みが正体なのでしょう。
死んでも成仏していない母がその実体です。
しかし、それ以外のクリーチャーはどこから来たのでしょうか?
母の霊が連れてきたその他の霊なのでしょうか。
あれが霊なのか、誰かの想像から生まれたのか、
そういった点が全く触れられていないのがしっくりきません。
謎は謎のままでよい、というのはホラーの定番ルールだったりはしますが、
想像可能な情報すらないというのは全く別の問題です。
その辺はもう少し作り込んでもらったほうが良い作品になったのではないかと思う次第です。
想像力
娘か父の想像から生まれたもの、
とするのにも難があります。
母親も想像なの?
という事になるからです。
それはそれで、「全部想像だった」のならば筋が通るからいいのですが、
母は幽霊、その他は想像、では筋が通りません。
かとって、
全部想像だったと捉える事を可能にする要素は見当たりません。(見落としたのかしら)
このような曖昧さが本作の批評家の評価の低さの根底にあるのかもしれません。
結構面白い映画なので、少しもったいない気がします。
余談ですが
妻との親権争いは、妻の父との親権争いに発展します。
なんて辛い事でしょう。
その妻の父を演じているのは、ベテラン俳優のブライアン・コックスです。
ブライアン・コックス
ダンディで男前なブライアンは、重役感や祖父感が最近の持ち味で、多くの出演作があります。
個人的には『X-MEN2』でのストライカー役が印象的です。
こんな重厚な男性と親権争いで敵対したら勝てる気がしません!
娘はアレルギー持ち
娘はピーナツアレルギーがあります。
つまり、
アーニャとは正反対という事ですね。
ピーナッツ!
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