スッキリ系『ハーフバッド:ネイサンと悪の血脈』ネタバレ感想・解説・あらすじ/The Bastard Son & The Devil Himself (2022)
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どーも、父は凡人、丸山です。 今回は『ハーフバッド』を観ました。
『ハーフバッド:ネイサンと悪の血脈』はNetflixオリジナルドラマです。特殊な家庭に生まれた息子の冒険を描きます。
特に理由はなく直感で観始めました。
これは何ですか?
「美しい三角関係」です。
気付いたら3人とも好きになってました。
主演は?
ネイサンを演じるジェイ・リカルゴです。
パッとしない感じかと思いましたがすぐ慣れました。
前半のパッとしない感じが演技で見せているのだとしたら、凄い俳優なのかもしれません。
その他は?
- ナディア・パークス:アナリース
- エミリアン・ヴェケマンス:ガブリエル
原題の意味
The Bastard Son & The Devil Himself
翻訳にかけて出てくるのは
ろくでなしの息子と悪魔自身
みたいな感じ。ちょっと違う気がします。
この字面だと息子がろくでなしに見えちゃうんですよね、日本語的に。
本作を観た後で考えると、
ろくでなしは父親の事で、
悪魔もろくでなしの事でしょうか。
この手の英語の文法がよく分かりませんが、
HimselfはBastardにかかっているはずなので、
それぞれの単語を維持しながら書き出すとこんな感じになるのかなと思います。
ろくでなし親父の息子と、ろくでなしな悪魔。
僕は何が言いたいかと言うと、
邦題は違うよねっていういつものアレです。
余談ですが、16歳の高校生なのに女の子と青姦しちゃうの、ドラマとは言えありなのか??って少し驚きます。現実では、別にやりたきゃやればなんですけど、それをあえて描写するのはお早くないかしらねえ?ってところです。
鑑賞時間は報われる?
報われそうですよ。
全8話です。見やすくて面白かったので一気見できました。
結構みんな魔法をドンパチ打って来るので、映像の迫力もあって楽しいです。
ただし、一応区切りはついていますが、
物語は全然終わっていません。
先が気になる人は続編が来るまで待ってもいいかもしれませんね。
あらすじは?
やべぇ父親を持つ主人公は敵対種族のゆる監視の中で育てられます。
17歳になると魔力に目覚めるという一大イベントがあるのですが
それまでに親の血を飲まなければなりません。
それが魔族の決まりなのです。
複数の種族が登場する中、息子ネイサンはどんな運命を向かえるのでしょうか。
みどころは?
結構グロい
映像表現がかなりグロいです。
死体の表現とか。
解体という魔法を使うと人間が内部から破裂する状態が丁寧に描かれます。
解体のCGクオリティは異常に高いのでグロいけどオススメです。
ホラー気味ですがVFXが楽しめる作品となっています。
いろんな魔法
派手な魔法をたくさん観ることができるのも本作の魅力です。
フェアボーン一族の魔法は役に立つものが整理されていて、
狙われたら絶対逃げられんやん!
ってな感じの凄い能力が揃っています。
- 人の行方が見える探索
- 付近の人間の時間を停止
- その場の物と音の時間を巻き戻して過去に何があったか知る再生能力
- 服装や体型を完全にコピーする擬態(X-MENのミスティークどころじゃない)
ただし、一般的な魔法使いとは異なり、本作では一人につき一つの能力を使えるのが通常のようです。
ブラッド一族は心臓をもぐもぐするとその人の能力を取り込んで増やせるようですが…
ストレス展開
前半は敵対種族の仕打ちにストレスが溜まりがちですが
この手のドラマでは後半にやり返す展開でストレス回収してくれるんだろうなあ
って期待しちゃいますよね。
ガールフレンドの家族の嫌がらせや、護送チームからのリンチなど
執拗すぎて気持ち悪いぐらいのかわいそうな目にあわされます。
しかしちゃんと仲間もたくさん出てきて徐々に報われる感じがいい展開ですよ。
主人公の性自認
主人公は女の子が好き。
冒頭から登場する協力者はゲイ男性なのですが
それに対する主人公の態度が微妙に怪しい。
と思ったら男性もいけちゃうみたいな展開となります。
余談ですが、
アメリカのゲイダディから聞いたところによりますと
実感としてゲイよりもバイのほうが多いよ
って事なんです。
最近の海外ドラマにはゲイが登場する事が少なくありませんが
バイセクシャル=両性愛者(男も女も両方好き)
というセクシャリティの人物の登場はあまり見かけません。
本作での主人公の性自認が明かされることはありませんが
主に女子を好きでありつつ、
ガブリエルの事も好きである事は明白です。
となると、彼はバイであるという事になります。
先ほどの噂を加味すると、
ゲイよりバイのほうが多いのが現実であるとするならば、
本作の主人公はより現実が反映されたキャラクターと考えられそうですね。
三角関係
終盤において主人公、アナリース、ガブリエルの3人はお互いに、
二人とも愛している
と打ち明けます。
これはなんとも不思議な関係ですね。
三角関係とはちょっと違います。
好意と敵対の二本線が三角形になるのが三角関係です。
この3人の場合、3人とも敵対しておらず
途中までは主人公を中心とした
V字関係のように見えました。
主人公は両方が好き。
アナリースとガブリエルは主人公が好き。
しかし終盤になって、みんな大好きになってしまったのです。
アナリースとのストレートな恋愛と同時に、
ガブリエルとのゲイな恋愛も並行してしまう主人公。
通常ならこれは「夫が男と浮気してるんです!」
というトラブルになるところですが
本作の3人は公認で「みんな大好き!」
になっているところが凄いです。
新しい恋愛の形として市民権を得る可能性があるのかどうか。
未来は分かりませんね。
そのキスはなんだろうか?
主人公がガブリエルにキスするシーンが1度だけあります。
二人は男同士なわけでして。ガブリエルはゲイですが、主人公は非ゲイです。
ただし、これは主人公が「男も好き」とか「ゲイ化」を意味するという単純な見方にはなりません。
このシーンでは、
わー女子が好きだったはずなのにガブリエルに傾いちゃった!
とミスリードさせつつ、
ガブリエルをワープドアに突き落とす隙を作るために不意を衝くためのキスだった事が理解できます。
しかしそれは状況に沿った理解であって、
主人公がガブリエルに気がなければそんな行動はしないという事も同時に想起できます。
愛という言葉の意味を吟味すると1対1の関係に制限されないものである事が分かります。
その理解であれば3人がお互いに好きという関係は愛の名のもとに成立しても許されるといったところでしょうか。
新しすぎて脳が追い付きませんよね。
ブラッドとフェアボーン
フェアボーンはブラッド一族を悪者扱いしていますが
後半に登場するブラッド一族の話からはフェアボーンが悪者である事が語られます。
これは都会的で合理的なフェアボーンと
田舎的で自然に生きるブラッドという
現実にも見られるライフスタイルの乖離を象徴しているように思います。
本作は種族のいがみ合いというよりは
その中で歪んだ思想を持つ、特定の個人の暴走が問題を大きくしている
という病巣があり、
この点もやはり現実を反映させているように感じてしまいます。
仲良くなれるはずなのに、誰かが邪魔している
という構図です。現実そのものですよね。
マーカス=親父どうなってんだってばよ
残虐非道な主人公の父親マーカス。
どんな親父が登場するかは本作の大きな見どころとなっています。
なかなか出てこないんですよね!プンスカぷんぷん!
どんなカリスマ親父が出てくるかと思いきや。
普通のおじさんが出てきたな~って感じました。結構ショック…
第一話の冒頭で親父が出てくるシーンがあったほうがワクワクしそうな気がしますが
本作ではチラ見せもせずに終わりのほうでやっと登場するスタイルでした。
魔力の行方
無事に血の儀式も終わり、
生き永らえる事ができた主人公ですが。
17歳で儀式を終えた事で彼は魔力を持つようになります。
アナリースの場合は、魔族界最強とも言える
「解体」
を手に入れました。
しかし主人公の魔力がなんなのかはまだ分かりません。
続編を待てと言う事なんでしょう。
しかし最後に、あの心臓が目の前にありました。
彼はそれを食べるのでしょうか?
その結果は続編に持ち越しとなりました。
評価の理由
面白かったので☆4にしました。
テンポよく展開していくので見やすいのがいいと思います。
続編はある?
あるでしょうね。
まだ全く終わっていませんし
クオリティも高いので視聴評価も高いと思います。
期待して待ちましょう。
しかし1年後でしょうね。
続編が来る頃には内容を忘れてそうです。
続編への備忘録
備忘録としてはこんな感じでしょうか。
- お前もお前も大好きだぜ
- 血の儀式成功、魔力は謎
- 敵の心臓食べちゃうのか匂わせエンド
- 父親は何がしたいのか謎
バイセクシャルであっても、同性愛と異性愛の同時両立というのはそう実現するものではありません。
3人の理想的な友好の形が続編でどうなるかも見守っていきたいところです。
相変わらずの邦題のタイトルセンスには(以下省略)
どこで観れますか?
Netflixオリジナルなので、Netflixでどうぞ。
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