墓標の町『伊藤潤二 マニアック 第七話』ネタバレ解説・感想・あらすじ/Junji Ito Maniac: Japanese Tales of the Macabre (2023)
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どーも、そろそろカタツムリ、丸山です。今回は『伊藤潤二 マニアック 第七話』ですよ。
『伊藤潤二 マニアック』はNetflixオリジナルの伊藤潤二作品をアニメ化したドラマシリーズです。
第七話:墓標の町
かなり奇妙なエピソードです。
この町では、死んだ場所に墓が立つのです。
道路は墓だらけ。
家の中にも墓が立つ。
実は、この町に着く前に、主人公は人をひき殺していたのです…。
個人的にはここまでで一番見ごたえのあるエピソードでした。
追記:原作漫画読みました!かなり面白いです。面白いというか、めちゃめちゃ怖いです。冗談抜きで伊藤潤二史上最恐。
例えば、楳図かずお作品には怖い漫画はたくさんありますが、最恐の存在は『神の左手悪魔の右手』シリーズの中に登場する激コワな悪魔なのですが、そのレベルで怖いです。
まず絵が怖い。開いた口が塞がりませんでした。大げさじゃなく。えっ?レベル。
展開も怖い。アニメと全然違います。結末は怖すぎて背筋に寒気が走りました。マジです。
この数十年で一番怖いものを見ましたよ。伊藤潤二の凄さと同時に、アニメ化の難しさも感じました。
少しだけ触れると、
アニメ版はサスペンス寄りな展開です。漫画版はしっかりホラーです。そして、最恐の絵はアニメ版には登場しません。ソフト化された絵が一瞬映るだけ。
もしかしてこのアニメ屋さんホラー表現にお強くない…?
このアニメ版の内容だと原作への誘導力もなく、「まあまあ怖いけどアニメでいいか」となりそう。この「墓標の町」はぜひ、原作を読むのがオススメです。
漫画版には心理的な恐怖も巧みに取り入れられ、絵的な恐怖は最大級。伊藤潤二ファンなら読まないともったいない!
単品なら200円で買えますし、傑作集でも700円で買えます。傑作集には今回アニメ化された他のエピソード「漂着物」と「トンネル奇譚」も入っています。選択肢があるのはありがたい。
傑作集は無料サンプルでかなり終盤まで読む事ができるので買う気がない人も試してみては。
原作には伊藤ギャグも見つかりました。
病院のシーンや階段のシーンには伊藤ギャグセンスが垣間見られます。この辺もアニメがくみ取ってくれたらもっと良くなるのになあ。
追記ここまで。
どこで観れますか?
Netflixオリジナルなので、Netflixでどうぞ。
https://www.netflix.com/jp-en/TITle/81295011
一応ファンです(7)
作品のパターンの1つとして、
怪奇が一か所にとどまっているパターンもありますが、
基本的には広がっていきます。
恐らく、一か所にとどまって終わるエピソードも、
実際にはそこで描写が終わっているだけで、
その先は広がっていくのでしょう。
漫画の中で怪奇が広がっていくまでを描いたものも多くあります。
今回の墓標の町もそうですし、
罪の意識によって場所に縛り付けられる現象が広がっていくエピソードもあります。
どうやら、伊藤潤二にとって死は蔓延していくもの、
という概念が際立っているように感じます。
必ずしも死に関連したエピソードばかりではないのですが、
死に関連したエピソードが多いのは確かです。
個人的な死に終わる事もあれば、
町中に拡散していく死の怪奇もある。
何気ないところに現実をうまく反映している作家なんだろうなと思います。
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